2009年06月30日
愚将? 参謀・辻政信をめぐって
『昭和の名将と愚将』(半藤一利+保阪正康)を読んだ。
保阪さんは一面識あり、著作はこれまでもよく読んできました。
本書には、栗林忠道、石原完爾、永田鉄山といった「名将」とともに、辻政信、服部卓四郎、牟田口廉也といった「愚将」が紹介されています。
興味深かったのが、「愚将」辻政信。
以前、この人の部下であった元参謀(世田谷区在住)にインタビューしたことがあります。
その人は、しきりに辻政信の偉大さを語っていました。
深夜まで徹夜していると、とってもねぎらってくれる心優しい人だったと、何度も何度も言っておられました。
辻政信は、私の歴史的知識からはとうてい褒められるべき人ではないと思っていましたから、とても違和感を覚えました。
人の印象、魅力というものは、じっさいに会ってみないとわからないものですが、以来、辻政信には注目してきました。
本書を読んで、その謎が解けました。
辻は、参謀でありながら、自ら最前線で戦っていたということです。それなら、兵士たちからは大いに人気を博すことだろう。
よく見れば、顔写真にも狂気が宿り、ただならぬ人物の風貌です。
こうして多面的に、人間を見ることができるのも、聴き書きの愉しさというものでしょう。










